2021
09.03

ど真剣やで~福永正三先生随聞記~8

分かち合い

第8回 没落する社長の三悪

 東北支教区「仏教経営者塾」打ち上げ時のことです。塾生の皆さんが、福永先生に一年間の感謝の言葉を述べると、「わしにも一言、話させてくれ」とマイクを取りました。

福永 わしは350社の経営コンサルをしてきた。
皆さんが一年間、勉強した「経営の七箇条」を、ど真剣に実践すれば、必ず儲かります。これは実証済みです。
しかし、ちょいと儲かると、堕落し、没落する社長がいる。
没落する社長の三悪を、いまから伝えるから、肝に銘じておきなさい。
<ちょいと儲かると、生活が派手になる>
金品を身に付け、スポーツカーに乗ったりして、飲み歩く。
「社長ばっかり、いい思いしやがって」と、従業員の心が離れていくんです。
<ちょいと儲かると、外に女をつくる>
邪淫ですな。当然、家庭は不和になる。争いごとが増えますな。
<ちょいと儲かると、博打に手を出す>
これはギャンブルだけじゃありません。土地や株の投資に手を出し、大損する。負けを取り返そうと、また、投資して失敗する。
皆さんの同業者にも、こういう社長がいるでしょう。
だから、私は儲かったら、先にお布施をしなさいと説くんです。
すべては身を滅ぼさないためです。
佼成会以外でもよい。会社の氏神様やお寺さん、海外の困っている人々への寄付でもよいのです。
ど真剣に儲けたお金を、世のため、人さまのために、お布施することで、三悪は止悪となり、経営は悪くならないのです。

筆者紹介

 竹嶋克之(たけしま・かつゆき)
「六花の会」事務局員。同じ寅年、阪神タイガースファン、下戸、甘党が気に入られ、福永正三講師の指名で秘書を務める。福永講師と全国を旅し、立正佼成会の「仏教経営者塾」を運営した。また、福永講師がコンサルを務めた盛和塾(稲盛和夫塾長、2019年閉塾)経営者とのネットワークづくりも担った。