2021
06.09

「私、再建できました」(後藤秀彰)【3/7】

分かち合い

「私、再建できました」シリーズ3

福永先生の個別指導-心を高めなさい

 三番目に、福永先生がおっしゃったことは「心を高めなさい」です。とにかく、人間的に心を高めていく。人間は良い面も悪い面もあります。私の中にも、六つも七つも顔があるわけです。特に社長というのは、非情な面もあるし、温情の面もある。激しい面だけではなく、やさしい面も持っていなくてはなりませんし、厳しい面も必要です。「そういう面を、全部うまく使いこなすのですよ」と、教えてくださいました。
 『華麗なるギャッツビー』を書いた米国の小説家F・スコット・フィッツジェラルドは「最高の知性の持ち主とは、両極端の性格を併せ持ち、それを矛盾なく機能させられる能力を持つ人間である」といっています。弱い部分、強い部分、温情の部分、非情の部分、そういうものをうまく使いこなす。それが最高の知性の持ち主だということです。こうしたことを、実は私たちは佼成会で勉強をしているわけです。
 しかし、私にはそれがわかっていませんでした。佼成会は佼成会、経営は経営と、自分の中で線引きをしていたのです。ところが、福永先生は「佼成会の教えも経営も一緒なのですよ。佼成会で良いことを勉強しているのですから、それを経営に活かしなさい」と、おっしゃるのです。そして、「心を高めるためには六波羅蜜が大切です」と、お話をしてくださいました。

心を高めるための六波羅蜜

 布施行には、身施・法施・財施がありますが、福永先生は布施行をこのように説かれました。
「経営者にすれば、ひとりでも従業員がいれば、それはものすごい社会貢献です。布施行をしているのと同じことです。それをまず自覚しなさい。だから、会社をつぶしてはいけません。赤字ではいけません。売り上げの10%は必ず利益になるようにしなさい。それを考えるのが社長の仕事です」
持戒については、「経営者の前に人間であるのだから、人間力を養いなさい。人間力とは持戒です。人間として、してはいけないことはやらない。そのために、人間力を養わないといけないのです」。
つぎに忍辱ですが、これは「驕り高ぶるな。絶えず謙虚でいなさい。いろんな感情が沸いたときには、このことを忘れてはいけません。謙虚であれば、運は逃げません」と、説かれました。
精進については、「誰にも負けない努力をしなさい。業界で自分がナンバーワンになるつもりでやりなさい」と、教えていただきました。
禅定については、「経営者は、物事の表面に一喜一憂しないで、裏を見なさい。起こったことの表面だけではなく、その真実を見る観察力を身につけなさい」と、おっしゃいました。
そして、最後の智慧については「先の五つを実践すると、経営のセンスが磨かれてきます。感性やインスピレーションが磨かれ、智慧が出てきます。ですから、智慧が出るように五つの行をやりなさい」というお話でした。
私は、佼成会は妻が一生懸命やってくれているので、「仕事が忙しいから」と妻に任せきりでしたが、やっぱり朝夕のご供養をさせていただくと、ぱっと閃くことがありますね。そういうことなのだと思います。佼成会では、経営センスを磨く行法をいただいているのだと、あらためて気づかせていただきました。

 続く