2022
03.01

「庭野日敬開祖随行記」 第4回

分かち合い

第4回 「あなたは癌になる資格がないよ」

 開祖さまのご親族の一人が、佼成病院(正式名称:立正佼成会附属佼成病院)に勤務していたため、教団関係者の入院情報は、速やかに開祖さまのもとに届くようになっていました。
 前夜に、誰々さんが入院されたとの話を聞かれると、開祖さまは翌日さっそく佼成病院へ御見舞いに行かれることが多くありました。
 開祖さまの御見舞いを受けられた、ある教会長さんが「私は、癌かもしれません…」と言われたところ、「大丈夫!あなたは癌になる資格がないよ」とおっしゃいました。その方はいっぺんに安心され、頬に赤みがさす様子を、私は今でも覚えています。
 開祖さまは、また、入院中のお兄様を見舞うため郷里・十日町へ日帰りでいらしたこともありました。
 公私ともに自身を支えてくださる存在に感謝し、大事にする。気になる人のところへは、いち早く伺う。開祖さまのリーダーとしての心構えと姿勢を学んだ次第です。

筆者紹介

 佐藤益弘(さとう・ますひろ)
「六花の会」共同推進責任者のひとり。26歳から41歳までの15年間、庭野日敬開祖の秘書を務める。その後、湘南・富山・福井・京都教会長を歴任。2013(平成25)年、西日本教区長・理事(京都教会長兼務)に就任し、2019(令和1)年から教団常務理事。