2022
06.02
06.02

「庭野日敬開祖随行記」 第7回
第7回 「あの二人に任せよう!」
平成元年6月19日午後のことです。
開祖さまは、雨が降り注ぐ中、大聖堂から羽田空港に向かわれました。伊豆・大島のご巡教のためです。
先遣隊の秘書(33歳)と操車担当(52歳)の二人は、開祖さまの1便前の飛行機で大島に到着していました。
その後、大雨と濃霧により、開祖さまが搭乗予定の飛行機をはじめ、すべての便が終日欠航となってしまいました。
緊急対応として、竹芝桟橋から船で渡るか、明朝、一番早い飛行機で大島へ向かうかなど、様々な案が検討されました。
その内容を開祖さまにお伝えしたところ、「あの二人にすべてを任せよう!私の代わりに説法してもらえばよい!」とおっしゃり、空港からご自宅へ戻られました。
弟子に全幅の信頼を寄せ、心から信じて任せるというご決断。開祖さまの器量を物語るエピソードです。
筆者紹介
佐藤益弘(さとう・ますひろ)
「六花の会」共同推進責任者のひとり。26歳から41歳までの15年間、庭野日敬開祖の秘書を務める。その後、湘南・富山・福井・京都教会長を歴任。2013(平成25)年、西日本教区長・理事(京都教会長兼務)に就任し、2019(令和1)年から教団常務理事。