2022
09.28
09.28

「庭野日敬開祖随行記」 第11回
第11回 「目立たぬ存在にこそ合掌」
新潟県十日町市の「生誕地まつり」に、開祖さまのお供をしたときのお話です。
同まつりが盛大に催された翌朝、十日町教会長と総務部長が「生誕地まつり」の御礼言上と、「お師匠様がお疲れではないか」と案じ、菅沼練成道場にやって来られました。
ニコニコして面会された開祖さまは、教会長らにこう告げられました。
「有難いことに、無事に大行事ができたのも、警察と消防のおかげです。早速、各署に品物を持って御礼の挨拶に行ってもらいたい」
私は「えっ、警察も消防も通常の職務を果たされたのだから、特にお礼など必要ないのではないか」と思いました。
しかし、開祖さまのお心は「何かひとつでも事件や事故、火災などが起きたりすれば、全てが台無しとなってしまう。警察と消防の皆様が予防に努めてくださったおかげさまで、おまつりが成就した。各署には感謝してもしきれない」というものです。
目立たぬ存在にこそ合掌する。その大切さを教えていただきました。
筆者紹介
佐藤益弘(さとう・ますひろ)
「六花の会」共同推進責任者のひとり。26歳から41歳までの15年間、庭野日敬開祖の秘書を務める。その後、湘南・富山・福井・京都教会長を歴任。2013(平成25)年、西日本教区長・理事(京都教会長兼務)に就任し、2019(令和1)年から教団常務理事。