08.26
長崎六花の会は、心を高める長崎仏教経営者塾『六花の会』を年2回予定しており、第1回学習会を6月23日(日)に外部会場にて開催した。
長崎六花の会は、心を高める長崎仏教経営者塾『六花の会』を年2回予定しており、第1回学習会を6月23日(日)に外部会場にて開催した。 開催にあたり、長崎六花の会 山中会長より「皆様の今後の経営に参考になることを願い、様々な事業経営者が出合い、語り合うことで長崎の経済産業が発展することを信じている」と挨拶。
続いて「六花の会」推進責任者、大畑昌義氏から「仏教を経営に活かす・次世代への事業継承を考える~体験を経営に活かす・みんなで語り合おう~」のテーマで講演。 始めに、社名の由来を紹介し、会社創設40周年を迎え、お客様、下請さん、業者さん、そして従業員、従業員のご家族のお陰だと感謝を述べた。大畑氏個人と、経営者としての人生の道のりを振り返り「4つの御縁」を頂いて今があることについて紹介。 ①親とのご縁②先代の社長とのご縁③三井不動産とのご縁④立正佼成会開祖さまとのご縁。次から次へと仕事が回り、経営は順調だったが、順風満帆な人生とは言えない最も悲しい出来事が起こった。長女の当然の交通事故死である。この出来事から一歩踏み出せたのは、法華経の勉強会で心を許して話せる信仰の仲間との出会いだった。私たちはただ生まれてきたのではなく、この娑婆世界に「願って生まれてきたこと」を学び、娘は命をかけて私達夫婦を仏道修行に導いてくれたのだと思えた。現実から逃げていてはうまくいかないと少しずつだが娘の死を受け入れ、人さまのためにこの身を使わせてもらうと決意した。
また、天台宗 山田恵諦猊下様のお言葉「ことを為すには」の ①自分の努力②周りの協力・援助③神仏のご加護が加わらなくてはことはならぬ について、開祖さまが、背後で自分を見守り押し出してくれる力を感じた時に自分が蓄えてきた力を100パーセント出し切ることができ、信じられないようなことが可能になる。自分の全てを任せられる信仰・帰依の対象をもつことによって考えられないような不思議が起こるのだと教えて頂いたことを紹介。 さらに、今回のテーマでもある事業継承を考えるについて、経営者としての大畑氏が人生で最大の試練が到来。次期社長と決めていた社員の突然退職の申し出。水増し請求という重大な問題に気づけなかったことを落ち込み反省。「正直に生きる・人さまのために生きる」という教えが自分自身を切り替え、告訴することなく彼の退職をそのまま受けとめすべてを許した。後継者問題は、振りだしに戻ったが40年を迎えて一から出直す覚悟ができた。 最後に、2025年9月に「第3回仏教精神に学ぶ経営者の集い」が予定されていることを紹介。仏教精神を経営に活かして会社を元気にし、社会に役立つ企業になってもらいたいことを目的とし、全国の立正佼成会経営者サンガと分かち合い、希望をもって一生懸命にど真剣にお互い様精進させて頂きたいと締めくくった。
質疑応答の後、長崎六花の会 出射顧問(長崎教会長)より今回の学習会のまとめの中で 経営者心得帖より一部抜粋し「職場が仏道修行の道場」を読み上げ、職場という場は私たちの魂を磨く場所であること。様々な困難苦難と出会ったときに学びにしたり成長にしたりし仏教を経営に活かし、縁を活かし、困難を乗り越えていく。と述べた。また、経営の七箇条 福永先生の講義テキスト(稲盛会長の京セラフィロソフィー)に触れ、七つのキーワードの中でも強烈な願望を心に抱き、しっかりとした経営に対する目標や願いをもって努力していくことの大切さを語った。 参加者からは、「感謝を持ち続けるということが頭でわかっているが、難しいと思っていた。感謝を持ち続けられるように縁を大切にし、悪い心を無の心に変えて欲を手放せる自分になりたいと思った。」「仏教を経営に活かす為に、ますます仏教の道に歩ませて頂きたいと思えた。」「大畑社長様のこれまでの人生の歩みや経営術を聞かせて頂き、成功の秘訣がよく分かった。“大手の方々ができないこと”本当に皆が必要とするかゆいところに手が届く隙間仕事を丁寧にできるような人材に私もなりたいと感じた。」等、学習会で得たことを即是道場の精神で人さまの為に働く実践をしたいと、前向きな感想を数多く頂いた。 学習会後、引き続き同会場にて懇親会が行われた。その中でも熱心な語り合いが行われ、今後の誓願発表で締めくくり、充実の会となった。
次回は、11月に前長崎市長を講師として迎える。人と人との出会いが自分を高め、今後の経営や人生の参考になるような学習会を計画して参りたい。
報告 長崎仏教経営者塾『六花の会』事務局