02.26
「仙台教会第4回『経営塾セミナー』」開催
2月4日、仙台教会道場に於いて、第4回「仙台経営塾セミナー」が、オンライン参加と共に現地集合のハイブリットで行われた。当時は、34名の参加があり、女性経営者の参加が目立った。
はじめに、昨年、11月の立正佼成会教団人事異動に伴い、仙台教会長として赴任した岩間由記子教団理事・東日本教区長が挨拶。そのなかで、「人間の生活には宗教と経済の両輪が必要あり、前任の近藤教会長の築き上げられた経営塾セミナーを、引き続き、支援していきたい」と述べた。
次に、体験発表に移り、合同会社Reネクスト代表社員の齋藤隆幸さんが、自身の「信仰と経営」についての学びを発表した。
齋藤さんの会社は、建設業を中心に順調に事業を展開していたが、コロナ禍が収まり始めたころから仕事が減少し、8ケ月間、仕事がゼロの日々が続く。一切の収入が無くなり、初めての経験に苦悩し、自殺も考えたという。
その時、近藤教会長（当時）に話を聞いていただく機会があった。近藤教会長は齋藤さんに対して「謙虚さが足りない」と、その場で土下座をして、10回20回と頭を下げる姿を齋藤さんに見せてくれたという。その姿を見て、齋藤さんも一緒になって土下座し、頭を何度も下げたのである。
その後、近藤教会長の紹介で、福島教会株式会社本宮会計センター代表取締役鈴木正人さんと会うことになるが、それが齋藤さんの事業経営の大きな転機となる。鈴木さんのアドバイスは「仕事のことは考えずにオペラをやろう」言うことであった。齋藤さんは「何故」と思いながらも、鈴木さんのアドバイスに従い、仙台から福島県喜多方市にオペラの練習で通うことになるのである。しかし、無収入で貯金が底をつきはじまるなか、齋藤さんは意を決して市民オペラに参加する仲間に、「今、仕事は無くて困っています。仕事をください」と頭を下げた。そうすると、その仲間から「これをやってくれるか」との仕事の依頼があったのだ。それ以来、仙台での仕事が入るようになったが、それよりも、喜多方市での売り上げが上回る状況になったのである。そうした中、鈴木さんは齋藤さんに、「佼成会は徳を積むことを大事にしている。給料の10％はお布施しなさい」と、鈴木さん自身が実践して掴んだアドバイスを伝える。今、齋藤さんは、その実践に努めているのである。
今、齋藤さんは鈴木さんに、「何故、私にオペラの参加も話をしたのですか」と訊くと、鈴木さんは「なんとなく」と答えたそうである。
齋藤さんは、こうした経験を通して、社長としてのプライドを捨てることの大切さを知り、そのプライドを捨てるには、「根拠のない勇気をもつこと」が第一歩と語った。
この齋藤さんの発表を受けて、質疑応答、グループワークが行われ、「布施の功徳」についての意見交換が行われた。
最後に、6月29日、石巻教会受入で、宮城県・福島県・山形県合同での「仏教経営塾」を開催することが確認され、セミナーは終了した。
